top of page
natures punks 1st,act 'arumu'
日々自然物を扱う者三人で、arumu表現する実験的な場を設けます。
arumuを表現する要素だけを各々が用意し、即興で場を作り、時間の流れと共に流動的に変化する、72時間の舞台のようなものになるかと思います。
-----------------------------------------------------------------------
(終えて)
その場の体験でしか伝わらないライブ感でしたが、ご報告をさせて頂こうと思います。
窓をすべて開け放したビル4階からは、長田の街や間近を通る電車、晴れの日は明るい陽射しと青空、曇り雨の日は淡い光と道の雨水を跳ねて行くタイヤ音。夕方の斜陽、夜の灯り、電車の音、ビル風。私は、花と土と水を持って行きました。水は、長田の街中の川へ降りて汲みました。土と水をこねて、小さな玉状に掴んで置く→花を添える→土を置く→花を添える...何となくそれだけルールを決めて、繰り返し置きました。
相良さんは、茅葺きで使われるオガラやススキなどの材料で、窓の光や人の痕跡を追ったり、ハサミを動かす作業音、オガラやススキをばら撒き、踏み締め、街の音と交わる窓際に椅子と本を置き、この場の音を感じて取り込もうと探っていました。石黒さんは、落ち葉で作ったイスや造形を置き、できた影を落ち葉でなぞっては移動させ、本体は無くなっても影がそれぞれの時間の痕跡を残していました。地面の落ち葉や花を吊るして、風にふわふわと揺れて、見えない事と在る事を探っていました。見にきて下さった皆さんは、鑑賞者としてだけではなく、空間の内側でオガラを踏み、ススキの音を鳴らし、イスに腰掛け、土塊に付いた踏み跡、すべての痕跡が複雑な景色となっていきました。即興の3日目。土塊や花、無数に転がった砕かれたモノ、朽ちたモノ、形あるモノ。小さな円を描いて掃き避ける。ブラックホールみたいに円が増えて、最後はひとつの円になって消滅しました。長い演奏が続いていたような、以上がご報告です。
bottom of page