2年間の四季ごとに京橋周辺を歩き、植物や人の痕跡を採集し、ビル建設過程で地下の地層や水を頂きました。都市やビルの環境とどのように関わって創作ができるのか考えたときに、土木建設業であった両親の仕事を思い浮かべました。地形や地層、水の流れや自然環境を読み取り、人工物を建てるには大きなメスを入れなければなりません。　どのようにこの土地に触れていくのか、私は、人と植物の循環を主軸に、手芸や染め、料理などの小さな手作業を通して、風景のエピソードにレスポンスするように、向き合いました。その中から、テーブルに43点の小さな作品を配置した「garden -a- <この風景の要素>」、地層と地表の厚みについて着想した「garden -b- <地層になる>」、コンクリートの廃材の表面に歩道の花壇に咲くマリーゴールドの色素を塗り重ねた「flower」、の3点を作りました。